中国は14億人という人口を抱える巨大なマーケットです。ビジネスでの中国進出を計画している方も多いでしょう。しかし、中国についてどれだけのことを知っていますか。同じアジアの隣国でありながら、欧米的思考をする中国人であったり、知らないことも多いのではないでしょうか?そんな方におすすめするのがドラマです。中国のドラマには中国の歴史や社会的背景が色濃く映し出されています。ドラマを見ることで、中国のことをより深く理解できるはずです。
中国のドラマは英雄の生涯から男女の恋愛、若者たちの青春、警察官の活躍を扱ったものまで、実にさまざまなジャンルの作品があります。扱うジャンルやテーマに関しては日本のドラマとさほど変わらないのですが、ドラマの放送スタイルは日本のものとは大きく異なります
また、中国のテレビドラマはアニメのような吹き替えが行われているのが特徴的です。中国のドラマを見ていると、役者の口と音声が合っていないことに気がつきます。なぜこのような吹き替えが行われているのかというと、中国のテレビ放送はすべての国民に通じる標準語でなければならないという国のルールがあるからです。このルールが設けられた背景には、国土が広大なため地域ごとに訛りが強く、中国人同士でも言葉が通じないという特有の事情があります。
ドラマには硬派な社会派モノからロマンチックな恋愛モノ、愉快なコメディまで実にさまざまなジャンルや作風のものがありますが、中国のドラマといえば時代劇をまず思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。中国には4000年というとても長い歴史があり、時代劇の題材には事欠きません。実在の英雄をモデルにした歴史ドラマや歴代王朝の内情を描いた宮廷ドラマ、アクション豊富な武侠ドラマなどが作られてきました。
日本での時代劇は製作費がかかるとして放送される機会は、めっきり少なくなりましたが、中国では飛躍的な経済発展と豊富な資金力を背景に時代劇のドラマが数多く作られています。かつては、地味で長尺な印象の強かった中国の時代劇ですが、近年では製作費に数百億円をかけたスケールの大きい作品が作られ、まるで映画並みのクオリティの作品をテレビで視聴することができます。
Three kingdamsは壮大なスケールで三国志を描いた歴史ドラマ。エキストラ数はなんと15万人超え、総制作費は日本円で25億円を投じ撮影された。
2020年10月公開の最新恋愛ドラマ。上海制作の恋愛ドラマは数多い。
2020年12月公開の警官ドラマ。テロ対策、反暴動の治安維持活動をする警官の成長物語。
中国は高い経済成長を続け、その人口14億人という巨大なマーケットには大きなビジネスチャンスがあります。ビジネスでの中国進出を成功させるには、まず中国のことをよく理解しなければなりません。中国のドラマを見れば中国人の好みや考え方、中国国内のデリケートな問題まで知ることができます。中国進出の前にまず中国に対する理解を深めましょう。